毎年、冬が近づき、風邪でゼミナールを休む学生が出てくるようになると、ゼミ生たちに対し、次のようなボクのお説教が始まります。
「通常、大学には追試験という制度があり、君たちが本試験の日に風邪などの理由で受験できなかった場合、後日、試験を受ける機会が与えられています。これは、アクシデントで受験できなかった学生を救済するための制度であり、その背景には学生に対する大学側の配慮があります。しかし、その一方で大学側にも、本試験を受験できなかったために落第となり、留年してしまう学生を増やしたくないという事情もあるので、追試は双方の利害の下に設けられている制度だとも言えます。」
「世の中には、他にも似たような救済の制度や仕組みがありますし、特に最近は、その傾向が強まっているように感じます。ただ、その中で君たちに是非、肝に銘じておいてもらいたいのは、こうした救済は決して当たり前ではないということです。例えば、同じ試験でも、税理士試験や公認会計士試験などの試験機会は年に1回しかありません。だから、もし合格を目指して日頃から一所懸命に勉強をしていたとしても、試験日に風邪を引いて受験できなければ、追試制度などないので、その年には合格できないことになります。」
ここで学生たちに、前号でお伝えしたボクの岡山商工会議所での体験談を話した上で、「試験に限らず、君たちが社会に出た暁には、必ずしも学生の時のような救済の仕組みがある訳ではありません。特に将来、起業したいと思っている人は尚更、病気などしている暇はないのです。前向きな話をしますと、西洋に「幸福の女神の後ろ髪は短い」という諺があります。これは、本来チャンスは誰にも巡って来るものなのですが、多くの人は目の前を通り過ぎた後になってそれに気付き、チャンスを掴もうとしても、その時には既に遅いという意味です。ですから、君たちにチャンスが巡って来た時に、それを掴めるよう日頃から、チャンスを見抜く眼を鍛え、果敢に手を出す勇気を養わなければなりません。そして忘れがちなのが、そのためには、いつも体調を整えておかなければならないということです。」
「君たちは、ボクのもとで経営学を学んでいます。経営とは、組織の管理に関する学問、究極的には人の管理についての学問です。こうして、人を管理することを学んでいる君たちが、自分自身の健康すら管理できないというのはおかしいと思いませんか。ボクは、自分の健康を管理できないような人間が、人様を管理しようなどとは余りにもおこがましいと思っています。況や、経営学を君たち学生に教えているボクが、風邪を引くわけにはいかないので、「ボクは風邪を引かない」と公言している訳です。風邪は万病の元です。君たちも、十分に気を付けて下さい。」
こうして文字にすると、いかにも昭和のお説教だなぁと我ながら思ってしまいます。しかし、ボクの元から飛び立っていくゼミ生たちが将来、何かの折にこの話を思い出し、チャンスを掴んでもらいたいと思っている次第です。日頃、社員の方々を管理されている経営者の皆様、どうぞ風邪などお召しにならぬよう一層の自己管理を心掛け、よりよい経営に取り組んでいただきたいと思います。
「通常、大学には追試験という制度があり、君たちが本試験の日に風邪などの理由で受験できなかった場合、後日、試験を受ける機会が与えられています。これは、アクシデントで受験できなかった学生を救済するための制度であり、その背景には学生に対する大学側の配慮があります。しかし、その一方で大学側にも、本試験を受験できなかったために落第となり、留年してしまう学生を増やしたくないという事情もあるので、追試は双方の利害の下に設けられている制度だとも言えます。」
「世の中には、他にも似たような救済の制度や仕組みがありますし、特に最近は、その傾向が強まっているように感じます。ただ、その中で君たちに是非、肝に銘じておいてもらいたいのは、こうした救済は決して当たり前ではないということです。例えば、同じ試験でも、税理士試験や公認会計士試験などの試験機会は年に1回しかありません。だから、もし合格を目指して日頃から一所懸命に勉強をしていたとしても、試験日に風邪を引いて受験できなければ、追試制度などないので、その年には合格できないことになります。」
ここで学生たちに、前号でお伝えしたボクの岡山商工会議所での体験談を話した上で、「試験に限らず、君たちが社会に出た暁には、必ずしも学生の時のような救済の仕組みがある訳ではありません。特に将来、起業したいと思っている人は尚更、病気などしている暇はないのです。前向きな話をしますと、西洋に「幸福の女神の後ろ髪は短い」という諺があります。これは、本来チャンスは誰にも巡って来るものなのですが、多くの人は目の前を通り過ぎた後になってそれに気付き、チャンスを掴もうとしても、その時には既に遅いという意味です。ですから、君たちにチャンスが巡って来た時に、それを掴めるよう日頃から、チャンスを見抜く眼を鍛え、果敢に手を出す勇気を養わなければなりません。そして忘れがちなのが、そのためには、いつも体調を整えておかなければならないということです。」
「君たちは、ボクのもとで経営学を学んでいます。経営とは、組織の管理に関する学問、究極的には人の管理についての学問です。こうして、人を管理することを学んでいる君たちが、自分自身の健康すら管理できないというのはおかしいと思いませんか。ボクは、自分の健康を管理できないような人間が、人様を管理しようなどとは余りにもおこがましいと思っています。況や、経営学を君たち学生に教えているボクが、風邪を引くわけにはいかないので、「ボクは風邪を引かない」と公言している訳です。風邪は万病の元です。君たちも、十分に気を付けて下さい。」
こうして文字にすると、いかにも昭和のお説教だなぁと我ながら思ってしまいます。しかし、ボクの元から飛び立っていくゼミ生たちが将来、何かの折にこの話を思い出し、チャンスを掴んでもらいたいと思っている次第です。日頃、社員の方々を管理されている経営者の皆様、どうぞ風邪などお召しにならぬよう一層の自己管理を心掛け、よりよい経営に取り組んでいただきたいと思います。